冬(二)/青色銀河団
 
思い出を 悲しい順に ならべなさい。



静かなる 風吹いて ひとりきり。



精霊の 衣の如き 初氷



ある夏の 思い出ひとつ 白貝殻



海岸で 壊れたピアノ 鳴るような



凍てつくは 二月の祖国と きみのゆび



微かなる 脈動きこえたる ダイアモンド



オルガンの音。海わたる風。約束。




戻る   Point(1)