ふたつ 遠く/
木立 悟
渇くとせ指さきの冬終わるとせ
ふりそそぐ鎖骨のかたちしゃがみこむ
見ようともせずに見えては目をふせる
薄い紙おさえられずに泣く夜かな
恨みなら言えるだけ言え緑闇
痛む冬はらわたから陽へ撒き散らす
遠すぎるひとの光を手に映す
音も無く音の無さに降る無音かな
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