なきつき/木立 悟
 







青空が刺さりつづける神無月



誰も見ぬ星を数えし神無月



ちりあくた忘れた夢を見る浜辺



失くすもの無くても失くす神無月



細き火のあつまりである穂をかざす



紙の雨かぞえられぬ指神無月



突き立てた刃のなかに満ちる冬



もう誰も誰かなど見ぬ神無月























戻る   Point(2)