見ずの道/木立 悟
 






カタカナが頬けずりゆく夕べかな



目のなかの珊瑚礁ただ空分かつ



溶けおおせ逃げおおせ笑む緑かな



澱みから光は弾み瀧を呑む



誰もみな黒黄金紅碧蒼(くろききんあかみどりあお)



右胸と背をつなぎゆく雪崩かな



業の雨未明をちぎり連れてゆく



虚ろ舟見えぬ双子のとおり道






























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