わたし わたしたち/
木立 悟
映らないわたしがわたしにそそぐもの
鳴り出せば鳴り終わるまで鳴るわたし
偽の水わたしとわたしを入れ替える
何も無い雪が雪を照らす夜
捕らえては逃げる春追う蜘蛛の揺れ
空ひかる度に誰かがそばに居る
夜に咲く離離離と読める花の笑み
朝が来るわたしたちからわたしへと
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