toujours maudit(forever cursed)/木立 悟
 




とどこおれひとかけらまでとどこおれ



異国から細胞の文(ふみ)打ち寄せる



冬の指ただ指に負う痛みかな



お前からお前を奪(と)った非を燃やせ



雪の腔(あな)ただ雨の指とおりゃんせ



紙きれが指の脂に旗を為す



けだものが川岸を咬み夜は来る



肩に縫えお前の傷を勲章を



鉛筆を刺し刺されても死にきれぬ



銀色の鱗よろこび窒息す



砂や砂どこまで遠く在るのやら



傷燃えて新たな手相刻みゆく



折りたくて折れぬ人の数闇の数



けだものよ火を砕く目のけだものよ



吐いて咲く吐かねば咲かぬ空(くう)の針



断ちつづけ指生えつづけ呪うまま(終わりなく)




















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