toujours maudit(forever cursed)/木立 悟
とどこおれひとかけらまでとどこおれ
異国から細胞の文(ふみ)打ち寄せる
冬の指ただ指に負う痛みかな
お前からお前を奪(と)った非を燃やせ
雪の腔(あな)ただ雨の指とおりゃんせ
紙きれが指の脂に旗を為す
けだものが川岸を咬み夜は来る
肩に縫えお前の傷を勲章を
鉛筆を刺し刺されても死にきれぬ
銀色の鱗よろこび窒息す
砂や砂どこまで遠く在るのやら
傷燃えて新たな手相刻みゆく
折りたくて折れぬ人の数闇の数
けだものよ火を砕く目のけだものよ
吐いて咲く吐かねば咲かぬ空(くう)の針
断ちつづけ指生えつづけ呪うまま(終わりなく)
戻る 編 削 Point(2)