推敲 09・2〜3/アハウ
 
枯れ広野 孤独立つ影メモ一つ


楽土暮れ帰る鳥らの透ける羽根


風切ってショーウィンドーを姿見に


呟きが5・7・5を繰り返し放て鳩


蔓草の枯れたそばからフェンス錆び


切り取ってビルの冷たさ青い空


燐粉の都市に舞降り照る道路


集中の理性・感性 卵立家


うつむいて氷雨降る朝 木に聞いて


熾火あり心の襞に雨強し


雨霰 問うべき空に手をかざし


風強き空と一体この街は


空の街 地の街の境にこの大空


雨上がり電飾のにじみ地に漏れて


白連の咲き出る声に聴くダルマ

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