推敲編 日傘の影/アハウ
 
白日や影踏むほどに湧き上がる


影なくし抜けた前歯に葉の緑


重力を凌いで昇る木の反逆


何一つ欠けてはならぬ我影なき故


透き通る腕で傾げる日傘なり


ミゾオチにポッカリ落とす風の穴


影を亡くした殺める言葉匕首ドロリ


風穴の空いたミゾオチに金剛打ち込む

戻る   Point(3)