(5)アーヤと森とふしぎなひかり/吉岡ペペロ
木々のむこうにひかりがのぞきはじめました
あのひかりの向こうがヒョウスケくんの家です
アーヤは早歩きになりました
転ばないようにアーヤは足もとを確認しました
あ、
アーヤはちいさな声をあげていました
土色にはいつもの森のひかりしか見当たらなかったのです
ひかりのリングも欠けた月の模様もなくなっていたのです
森がもうすぐ終わります
森の終わりに外からのひかりが満ちてきます
アーヤはじぶんがまだ森を抜けていないことがふしぎでした
マヨネイズたちがアーヤのからだに人懐っこくまとわりついてあふれています
マヨネイズたちがアーヤの顔をぺろぺろとなめています
アーヤはなんだか自由でな
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