閑かな象徴/吉岡ペペロ
 

死後の世界ではいま

生きてる僕らを弔っていることだろう

そんな閑かな象徴を

車窓を過ぎる風景に見つめていたのだ


密集する集合住宅の横を走っていた

それは生きているとき入るお墓のようで

一つの霊園のように思えるのだった


死後の世界ではいま

生きてる僕らを弔っていることだろう

そんな閑かな象徴を

車窓を過ぎる風景に見つめていたのだ
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