泣いていいよ/
乱太郎
一羽の鳩が見つめ
青い空はただ光りを投げ掛ける
両者に言葉は無く空白の原稿のまま
埋められる予定もなく
風に飛ばされていくのだろう
君は投げ掛ける
私はいますか
それは
空にでもなく
過去にでもなく
今の君自身に向かってのこと
あの
鳩は君を見つめている
あの
空は君に光りを差し伸べている
いいよ
泣いていいよ
空白の原稿用紙に
涙書き込んで
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