異国の花/吉岡ペペロ
 

ドイツにも桜の花が咲いていた

ほかにもたくさん木々があって

日本のような主役にはなれていなかった

だからいくぶんニュートラルに

春のよろこびを感じながら歩けてもいた

冬がつらいから春がうれしいのではないと思う

ただ花がうれしいのだ

永遠に咲くわけではないけれど

ただ花をうれしがる馬鹿さかげんが

ぼくらを生かしてもくれているのだ
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