朝の街角/吉岡ペペロ
 

冬の朝

まだ暗い

しずかな夜

上澄み液みたいな夜

冷たさが柔らかい

鼻先が

頭が肺が

きよめられてゆく


激しい闘争とは縁遠い

曲解への苛立ちとも縁遠い

あくびをすると目が冴える

自分の意志で運ばれる


冬の朝

まだ暗い

しずかな夜

上澄み液みたいな夜

冷たさが柔らかい

鼻先が

頭が肺が

きよめられてゆく
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