松原湖高原にて/吉岡ペペロ
 

高原に吹く風が

レーザービームみたいに

追憶に照射され

旅の終わりに描きかけた

一枚が完成する


白樺は動物の皮革のようだ

誰かの故郷が傷ついている

歌手が風邪をひけないのと

おなじくらいの営みがある

あなたにも分かって欲しい


高原に吹く風が

レーザービームみたいに

追憶に照射され

旅の終わりに描きかけた

一枚が完成する
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