車窓/
吉岡ペペロ
いまは澱んだ青だけど
あの日も澱んだ青でした
三度書かれた僕の名前
書けばいいってもんじゃない
それを認めてしまったら
僕はバラバラになっただろう
母の手紙を破るしか
僕は僕を繋ぎとめることができなかった
できなかった
いまは澱んだ青だけど
あの日も澱んだ青でした
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