綿毛とひかり/吉岡ペペロ
 

綿毛がひかりになる夢を見た

世界があったかくて平和だった

綿毛とひかりの

愛でも歌っているのかなあ

永遠かあ

空がこわいくらいの青だった


蛇行する広い河川の横を

木々の黄葉が連なっていた

夜になると

ビル群の明かりひとつひとつが

死体を焼く炎のように燃えていた


綿毛がひかりになる夢を見た

世界があったかくて平和だった

綿毛とひかりの

愛でも歌っているのかなあ

永遠かあ

空がこわいくらいの青だった
戻る   Point(3)