前進/
吉岡ペペロ
こどもが出来たみたいだ
みたいだと言うのもおかしいけれど
ふしぎなものだ
ぜんぶが静かに収束してゆく気がする
震災のときも
いちばん最初につながったのは
そのあとも
なんどもなんどもつながったのは
こどもの母親との電話だった
ぼくはあのとき違うひとといた
こんどこそ
ぼくがぼくであるために
つぎはぎだらけだけれど前進したい
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