傷だらけだった/
吉岡ペペロ
あんなことされてたのに
よく好きでいようとがんばってたよなあ
いまさらながらゾッとした
洞窟からでて
やわらかな陽射しをあびてはじめて
傷だらけになっていたじぶんに気づいた
ひどいひとだった
体型もわるければ
性格も不安定きわまりなかった
待ち合わせなんか待ちぼうけだらけだった
ろくなもんじゃなかった
おれは馬鹿だった
無駄を無駄だと認識するかしこさを
きょうみたいに持っていたら
あんなにじぶんを傷つけることはなかった
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