金木犀/
nonya
とりとめのない物思いに
舞い降りた芳しい栞
見上げた梢から零れる
オレンジ色のはにかみ
とりとめもなく高い空を
自由飛行したがる意識
ゆるやかに誘うような
オレンジ色のためいき
眉間に堰き止めていた
こだわりの濁流を解き放ち
秋の香りに答えたい
必死にしがみついてきた
日常茶飯の浮輪から手を放し
秋の香りに溺れたい
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