温もり/黒猫
 

あの日別れ話をした駅のホーム

周りの目も気にせずに流し続けた涙

声にもならなかった最後の叫び


貴方の去った後
貴方はもうここには戻ってくることはなくて
あなたが居たこと全てが夢みたいにおもえた


だけどあなたが座っていたお隣の椅子には
確かにあなたの温もりが残っていて

その温もりがわたしを現実に引き戻す


忘れるから


ちゃんと忘れるから


どうかこの温もりが消えるまでの間だけ

貴方を好きでいさせてください
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