夢の遺影/雨音些末
 

街の公園から
子供たちが消えた

荒れた芝生は
威張った犬と
犬に腐随する
飼い主のためのものになって久しい

子供が遊ばない公園

夜訪れる
昔子供だった者が
たまに置いていく
ゴムの膜や薄紙も
犬しか見つけることはなくなった

子供がいなくなった公園は
四季の花が咲かなくなり
同時に夢や希望も
公園で咲くことをやめた

ごく稀に 子供の声がするけれど
昔のように安全ではない場所から
母親が子供たちを引きずりながら
自分の巣に帰る

妥協と強迫観念が渦巻く
偽物の安息の地

ある日突然現れたブルドーザーが
公園を壊し始めた

公園は
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