天井のもう少しさきを/
吉岡ペペロ
白い天井を見つめている
黄金週間の夕暮れどき
一日のさいごの光を見つめている
壁にはパンプキンの絵画
胸にかぶさる世の戯れごと
天井のもう少しさきを見つめよう
少し向こうには
希望のふりをしたすき間があって
あのひんやりとした暗がりを
ひとは幸福と呼ぶのだろうから
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