夕暮れる/
吉岡ペペロ
新緑はどうしようもなくさやかに
その繁を濃くしてゆく
往来の音が木々を揺らす風のようだ
どんな死に方になるだろう
どんな生き方を不動とするだろう
唇をよこに引っ張って上げてみる
往来の景色に新しいフィルターがかかる
ひかりが冷え色彩に白が消えつつある
そんな時間帯
あらゆる生は帰路を辿るかのようだった
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