たったひとつの天体/吉岡ペペロ
 

月がいやにはんぶんで

藍のそらのそこが白かった

それはやけにぎらついていて

たったひとつの天体のごとだった


放りだされたにんげんは

この世にふたりといなかった

アナルセックスいがい

かけらを埋めるすべすらなかった

自動販売機が

月のひかりをまねしている


月がいやにはんぶんで

藍のそらのそこが白かった

それはやけにぎらついていて

たったひとつの天体のごとだった
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