葬送/吉岡ペペロ
 

どこへか向かう階段を

幻視して

それはなにかの行進のように見えたのです


じぶんの本心を見失ってしまいました

一生お話ししたかったけれど

言葉にできないことが多すぎて

お話しできなくなりました

鈍いろのそらの下で

じぶんを嘘つきだと責めながら

信号待ちをしていました

テールランプを赤くさせて

何台もの自動車がつらなっています

どこへか向かう階段を

幻視して

それはなにかの行進のように見えたのです
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