このいたみと、違う王国のきみへ。/水島芳野
 

このあどけない寂しさは
いったい誰が埋めてくれるというんだろう

破滅的な日々は、いつも壮麗だ
月夜が似合うきみは
今夜はどんなダンスを踊るの?
ああ、さわっちゃだめだよ
アロマキャンドルのかおりは
やさしいけれど、焦げつくように熱い

いったい誰が、このあどけない寂しさを埋めてくれるというの?

たとえば今、違う王国の違う夜を生きているきみが
僕を救う唯一のひとだったとして
こんなにもせつない夜を
僕はどうやってやり過ごせばいい?
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