世紀の発見/吉岡ペペロ
 

乗車率180%だとアナウンスがあった

指定がとれずに仕方なくホームに立っていた

ぼくたちはそういう刑に服する囚人だった

宇宙のどこかで

ぼくたちの身口意の業は計算され

いまここに集められていたのだ

嬉々としてホームを見回したが

だれとも目が合わず

その世紀の発見は消えていった
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