入道雲/
風音
透明な風が
ぼくらを包む
夏の香り
夕暮れの風
きみは
笑うけれど
ねえ
今一瞬だけ
真顔で言わせて
きみは
きみのままでいて
きみのすべてを
ぼくが肯定するよ
無理しなくて
いいから
そのまんまの
きみでいいんだよ
ほら
また笑った
遠くに
入道雲がある黄昏
ぼくらふたりの
一瞬の永遠
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