砂漠の詩/オリーヴ
 




例えればあなたは
この砂漠に育った


風の紋様のように
年輪を刻んだ



太陽の灼くように
苦痛と恵みとがあって


月の照らすように
癒しと哀しみがあった


雨水に救われ
生命に涙する



見よ
足跡が続いている


山々を越え
間隙を抜ける砂の上に


顔をあげよ
見知らぬ誰かも共に歩んでいる


人はひとりではなく
孤独は閉ざされた概念でしかない



顔をあげよ
人はひとりではない


あなたはそれを知ることが出来るのだ




ひかる砂の上と
流れる時の中で












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