雨夜の郭/
オリーヴ
雨日の闇は
底の見えぬ程に、深く
傘を打つ雫は
ひどく乾いた音をたてて
心まで
濡らそうとしてる
それは
儚いものを称え
明滅の郭を喩え
移ろう時を湛えて
恋しい者の名を呼ぶように
夜を幾千、ノックする
戻る
編
削
Point
(14)