クローバー/夏嶋 真子
ななつ葉/僕
ねぇ、君は「無限の幸福」なんてものを信じられる?
今ココに確かに存在しているんだ
無限の幸福/ななつ葉
のクローバーが。
子供たちがサッカーで遊んでいる、
何の変哲もない昼下がり
水平線という水平線、
地平線という地平線をつないだボールの上の
砂粒一つにも満たないようなこの場所で、
のんきに風にゆれる7枚の葉っぱの上が
すべての幸福の所在だなんて、
そんなバカバカしいことが信じられるかい?
一体何を伝えたらいいんだろう。
心は一瞬も言葉を離さない。
葉ら、葉ら、葉ら、葉ら、はら
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