白昼/風音
 

白昼
上っていく太陽は
まるで
出遅れたランナーだ

誰も見ることもなく
ありきたりで
ありふれている


本当は
この地球に
光とぬくもりを
伝えてくれているのに

僕は彼女の目線を追う
いつもそこには
彼がいる

僕にとっては
ありきたりの
ありふれている男なのに


彼女は
こんなにも狂おしく
僕を照らし熱を発し
それにさえ
気づきもしない

一番ありふれているのは僕
誰も輝かせず
ぬくもりを与えることも出来ず

ただうずくまっているだけなのだから
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