硝子に浮かんだ蛙のように/遊佐
大空の風景画
蒼白のその中を
登り詰めて行く
小さな蛙
お前は何処から来たの?
お前は何処へ行くのだろう?
張り付いた硝子は
お前を天に導いてくれるのだろうか…
このちっぽけな日常にしがみついた僕は
この先、一体何処へ行くのだろう
硝子の背景背負って、夏雲の向こう側へと思いを馳せて
今を、噛み締める
まだ、夏の途中
まだ、旅の途中
まだ、終われない夢の途中
跳ねずに
硝子を歩くカエルのように…、
迷いの中
暑さを逃れる術を模索する
叩けば壊れる儚い足下に身を任せたカエルのように
戻る 編 削 Point(3)