涙の数/見崎 光
 

わたしは、
泣きたかったのかも

しれない


想い続ける強さや
忘れる覚悟の散乱する
小さな小さな心の渦に
どこか疲れて

泣いて
流して

笑いたかったのかも

しれない


飛んで
どこまでも高く
飛んで上空の
暖かく
煌びやかな光の中
地上の雨となる


泣いて
泣いて
泣いて

あなたを愛したわたしが
そっと、姿を消すまで

飛んで
飛んで
どこまでも高く飛んで

いくつ零したのか分からない涙に
濡れていたかったのかも

しれない…




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