地下鉄の風/吉岡ペペロ
 

吹き上がる

地下鉄の風

はずしたネクタイが

飛ばされる

それをつかもうとして

右手が顔をぶつ


蛍光灯の白が

やさしい色のように

ぼくらを均質にする

それが不快だ


吹き上がる

地下鉄の風

はずしたネクタイが

飛ばされる

それをつかもうとして

右手が顔をぶつ
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