追憶/風音
 

あの頃
夏は飛沫だった

太陽の光も
プールの水しぶきも
弾けるサイダーも

無意味に思えるほど眩しく輝く飛沫だった

バスに乗って
あの頃に帰ろう

せめて

記憶を辿って
想いを馳せて
戻る   Point(10)