まるで花びらのように/
風音
あの
紅く透き通った朝陽は
使い古されることもなく
一日中世界を照らしていく
この光を待ち焦がれる夜も
この光を恐れる朝も
この一日
誰かは泣き
誰かは笑うだろう
わたしはたぶんたくさん泣き
きっと少しは笑うだろう
けれど今は
柔らかなやさしい朝のあたたかさを
この手に集めよう
そっとそっと
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