朝の風/
風音
朝
その風は
わたしのスカートを
やさしく翻した
その風は
きっとあのひとのところにも
届くのだろう
わたしの気配を
少しだけ残して
あのひとはその風に気づきもせず
朝の支度に追われて
この風も
あの風も
たぶんいつか
わたしの想いを
あのひとに届けてくれるのでしょう
きっといつか
忙しいあのひとにも
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