夜の彼方/
風音
嵐のあと
夜の彼方から
天空の風が吹いている
その囁きは
時に優しく
時に激しく
空へと誘われるわたしは
まだもう少しだけ
地上にいさせてと
それとも夜に
吸い込まれたいと
そっと呟き
天空の風は
涼やかに甘い香りで
わたしを誘惑する
戻る
編
削
Point
(3)