雪桜/
見崎 光
春が過ぎようとしているのに
雪が枝を彩った
美しい違和感は
曇空に情緒を預け
水面に散ってゆく
静寂に薫るせせらぎに
儚さを詠い
慎ましやかに咲いた花
貴方を待つ私に
どこか似ている…
散らない華となり
想いを咲かせ続けたい
せせらぎに耳を澄ませて
たとえ
報われなくても
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