散逸してゆく日々の記録を/吉田ぐんじょう
 
街灯の
周囲に孤独が群れる夜
耳をすませば犬、遠吠える


鳥たちが
十字架のように羽根ひろげ
薄暮の空に貼りついている


雨天こそ
こころ華やぐべきでしょう
赤い傘さしスキップターン


公園の
ベンチで履歴書書いている
机に向かうと悲しくなるから


何時までも
不器用なままでは厭だから
取り敢えず折り紙はじめてみました


ブーツ履き
必死で大人の振りして歩く
二十三歳まだ子供です


訳も無く
逢いたい逢いたい逢いたいと
十回言って疲れてねむる日
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