Scenes/たたたろろろろ
偽物のような朝日に照らされてスローモーションで抜けおちる髪
みずたちは迷路に惑わず進みゆく辿りつくもの溢れでるもの
窓越しに電線のたるむ一点を凝視する裸婦をデッサンするきみ
婦人らの世間話の中心で若い石像が相槌をうつ
逆光にエレキギターを掻き鳴らす 編みこんだ髪、指揮棒のように
夢のなかナイフが待っていたこれは俺が持つのか君が持つのか
校庭のボールが弾み街灯の傘のなかにだけ雨が降る
真夜中はカラスのようにうつくしく息を潜めて風とあそぶの
包丁が透き通るように響きだす シチューを煮込む鍋のとなりで
野良犬がモップのようななりをして僕らの街を汚しているよ
あのピンクのタオルが風に飛ばされて全てが崩れおちそうだ、今
金属が擦れるようなうた聴けばオレンジの香がのぼる朝焼け
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