【短歌祭参加作品】あしたも夏でありますように/本木はじめ
かつていた冷凍都市を思い出すような小説書いている初夏
再放送されてる温泉番組を観ているぼくを見ているかか氏
転校生だったあの子は元気かなどおんどおんと胸打つ花火
海岸で貝の欠片をひろうひと二度と消えない足あと胸に
絶好の秘密基地だとはしゃぐ子ら蚊取り線香工場跡地
美はそして短いほどに愛おしい流星群の群も孤独で
お中元届けるべきかこの青い海へと飛び込むべきか八月
どれだけの宿題ぼくは溜め込んできたのか未だにわからない夏
すくわれず川へと流す赤い花、金魚すくいのおじさんと犬
扇風機廃品置き場に捨てられて風
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