祇園京くだり/
Rin.
夏のよい さめぬうちから 下駄を引き
君を迎へに からりんころり
京くだり
丸竹夷に押し御池
こころもとなきは ただ君のため
数へゆく
姉さん六角蛸錦
絞りの帯は 花一文字
一文字 四条大路に 見さすれば
左に長刀 右に月かな
短き芦の節の間も
逢はぬは飽かぬ恋心
君の影
袂のあをに 散る花を
天に上ぐれば 鐘の音ぞする
あれに見ゆるは東山
いまなほ残る高瀬舟
淀みにうかぶうたかたを
我にたとうはあはれなり
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