僕と白雪/ソマリ
世界一の美女と言われたから僕の世界で一位のひとを映した
ねえそんなことってあるの嘘だって言っておねがい鏡よ鏡
無垢な目で林檎を齧るきみならばきっと蛇にも好かれる運命
血のように紅いのは唇と頬、林檎とそれとあともう一つ
毒だって構いはしないこんなにも赤い林檎は僕だけのもの
艶々で色あざやかで美味しくて 身体に悪い物ほどそう、ね
蒼ざめて眠れる君は完璧な憧れそのもの触れられもせず
あなたではない唇の感触にもう何度目の目覚めぬふりを
完璧な恋を全うしたいから僕も眠ろう楽園の森
目を開けて大きな伸びをひとつしてあなたを迎えに行こうと思う
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