絶滅のかけら/
ピッピ
絶滅のかけらを掴みそこに透く生物たちの重みで沈む
生まれたのが坂の上だから 死ぬまでは下り坂のが一つ多いよ
爪に刺す赤は死因で最終の電車に名前はつけられていない
文字も春の匂いを思い人間の春の浮浪に溜息を吐く
奴らは冬だ 泣きながら帰る寒い夜の歩みをやめるまでついてきたんだ
手のまめが鱗に変わり 手は鰭に変わり 世界は干からびていく
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