心パラソル/しらいし いちみ 
 
花ことば常に前進ガーベラよ
         夏の花だとおまえの笑う



すれ違う風の香りの優しさは
         コンマ二秒心留まり



夕闇に街のネオン瞬いて
         熱き吐息を空に吐きかけ



ミントガム噛んで待ってる夕暮れに
         もう百人行く人数え



夢描き心の旅に我も乗る
         夜明け前かな銀河鉄道



ポケットにチョコとミント詰め込んで
         君と行きたいあの向こうまで



一日の幸も不幸も一息で
         杯を空けつつ飲み干してやる



冷えすぎて心の氷とけぬなら
         指で温め角の去るまで



パノラマを一夜限りに見せられて
         仰ぎ見る吾なんと小さき
 






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