真夏の禁猟区/
本木はじめ
われ先にわれこそ先にと同じ日に蒔かれた姉妹の朝顔の咲く
狩りそして狩られることの無き国の王女の不在のごとき静けさ
水中を沈みゆくバス、運転手、乗客らみなほほえむ夏日
コンタクトずれればあなたぼやけゆく滝のほとりに落とした帽子
夏雲の高さを感じるためにわれ廃材置き場で木となり眠る
海はまだ青いだろうかふたりして探る真夏の人魚の海馬
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