ノート(業火焦心)/
木立 悟
なにゆえに見放すことができようか我が奥底に棲む群盲を
しかばねの多さに目を突き哭き叫び地獄の番犬喰らう日に記す
何億人殺めようとも救われぬ我が魂に触れるもの無し
引き裂いて潰してもなお飽き足らぬ演じた顔で近づくおのれら
喰ろうても喰ろうてもなお満たされぬおのれらの肉おのれらの肉
夜明けから夜明けまでただ焼き尽くす何もかもただ無に帰するまで
けだものよ我が肉片を撒き散らせ焼き尽くされた心に大地に
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