ノート(会話)/木立 悟
赦すがいい赦せぬものを赦すがいいおまえがおまえでありたいのなら
できませんどうしてもそれはできませんわたしがわたしでありつづけるなら
かがやきのただそのままのはじまりに触れることがなぜできぬのか
わからないすべて重なるまばゆさをどのように触れ表わすべきか
そばにあるあなたのそばにそれはあるあなたは既にそれを得ている
さようならわたしにはやはりわからないわかるのはひとり歩むことだけ
愚かなり降りそそぐ手を知るものが伝えることなく去るというのか
わからないそれゆえ描けるものもある重なるものを重なるままに
ゆくがいい行方にはもはや何も無いひとりの姿に滅びるがいい
そうしよう追わず追われず歩むままひとりをひとりに刻み込むまま
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